Pimax Crystal SuperをRTX5070のPCで、VRChatやVRゲームがどこまで現実的に遊べるのかを試してみました。
結論から言うと、RTX5070でもPimax Crystal Superは遊べます。
ただし、Pimax Crystal Superの解像度をフルに活かそうとして画質設定を上げすぎると、VRAMがかなり厳しくなります。そのため、画質設定は妥協が必要でした。特にVRChatの重いワールド、人数の多いインスタンス、ミラー前、そして画質重視のVRゲームでは、VRAM 12GBではかなりギリギリという印象でした。
Crystal Super の詳細は以下をチェックください!

検証環境
検証環境(PCスペック)
| PC 構成 | |
| CPU | Ryzen 7 9700X |
| CPUクーラー | 360mm 簡易水冷 |
| GPU | GALAKURO GAMING GeForce RTX 5070 |
| メモリ | AORUS DDR5 32GB DDR5-6000 (CL 40-40-40-76) |
| マザーボード | ASRock B650M Pro X3D WiFi |
| ストレージ | Force Series MP510 PCIe 3.0 NVMe M.2 SSD |
| 電源 | Corsair RM1000x Shift |
| PC ソフトウェア | |
| OS | Windows 11 25H2 |
| 電源プラン | バランス |
| ゲームモード | ON |
| ウィンドウゲームの最適化 | ON |
| HAGS ※枠の都合で略称 | ON |
| メモリ整合性 | ON |
| NVIDIA APP (グラフィックス・VRChat プログラム設定) | |
| 最大フレームレート | オフ |
| モニターテクノロジ | 固定リフレッシュ |
| 電源管理モード | パフォーマンス最大化を優先 |
| 垂直同期 | オフ |
| バーチャルリアリティ 可変レートスーパーサンプリング | オフ(※変更不可) |
- HMD:Pimax Crystal Super
- GPU:RTX5070
- 主な検証タイトル:
- VRChat
- Kayak VR: Mirage
- Half-Life: Alyx
- 計測:
- FPSVR等でFPS・VRAM使用量を確認
- 実際の見た目、ガクつき、操作不能感も重視
今回の検証は厳密なベンチマークではなく、実際に遊びながら「この設定なら現実的か」を見ていく実用寄りの確認です。
現実的な画質設定
Pimax Crystal Superはかなり高解像度なHMDなので、設定を上げれば当然きれいになります。
ただし、設定を高くしすぎると片目あたりの解像度が非常に高くなり、負荷もVRAM使用量も一気に跳ね上がります。
例えばVRChatだと、少人数でホームワールドに入るだけなら少しfpsが低めに推移するだけで済みますが、
少し重いワールドに入ったり、人が多い場所へ行ったりするとVRAM不足でまともに動かなくなります。
そのため、まず以下が現実的なラインだと感じました。
現実的な画質設定 (Pimax Play: Pimax Crystal Super)
- Pimax Play側の画質設定:中
- GPUアップスケーリング:NIS Balanced
- Quad Views / 中央優先レンダリング系:念のためオン。ただしVRChatでは効果はない
上記の設定だと、SteamVR上の片目当たり解像度は2928×2944 となります。なお、画質設定を「中」から「高」にあげると一気に片目当たり解像度が、3900×3928にまで上がります。この設定ではあまりにもVRAM不足によるトラブルの発生頻度が多いため、RTX5070では、一段階低い「中」が最適と結論付けました。Quest 3やPico4 Ultra でも、これより高い片目当たり解像度に設定することは可能ですが、同じ片目当たり解像度設定でも全く見え方が異なります。DisplayPort 1.4経由の圧縮されていない映像品質の効果は絶大です。Quest3やPico 4 Ultra などの ネットワークやUSB経由で映像を受け取るヘッドセットでは、どれだけ解像度を上げても「グラフィックボードでの映像圧縮 → Wi-Fi(USB)転送 → ヘットセットでのデコード」というプロセスが発生するため、色の階調飛びやブロックノイズがどうしても目立ちます。一方、Crystal Superは純粋な無圧縮映像を直接目に届けます。さらに物理50PPD越えのパネルと高品質なレンズが相まって、RTX 5070の「中画質」設定であっても、文字の鮮明さや遠景のシャープさは、スタンドアローンヘッドセットでは決して到達できない壁が存在することを感じさせてくれます。そのため、この設定でもPimax Crystal Super の画質の良さを引き出せていると感じます。
なお、アップスケール設定は、FSRとNISが選べますが、NISのほうが綺麗に見えました。また、アップスケールの段階として、Performance ,Balanced,Quality の3種のプリセットがありますが、Performanceにすると、画質が悪くなり、Quality にあげても画質の向上が分からなかったことから、Balaceの設定にしました。
SteamVR 設定
SteamVR バージョン:2.17.3
| SteamVR設定(動画) | |
| リフレッシュレート | 72Hz ※変更はPimaxPlay で実行 |
| モーションスムージング | オフ |
| レンダリング解像度 | カスタム(2928×2944 100%) |
| 高度なスーパーサンプリングフィルター | オン |
| オーバーレイレンダリング品質 | 低 |
| SteamVR設定(スタートアップ/シャッ) | |
| Windows 電源スキームを上書き | オフ |
Pimax Play 設定(検証条件)
Pimax Play バージョン:1.43.9
| デバイス | |
| リフレッシュレート | 72 Hz |
| バックライト | 100 |
| 視野角 | 標準 |
| 画質 | 中 |
| GPU Upscaling | NIS バランス |
| クアッドビュー | ON:バランス |
| Pimax 中央優先レンダリング | ON:バランス |
| 画面の見えない部分を隠す | ON |
VRChatワールド別の結果

実際にワールドを回った時の感触です。画質設定は以下の通り。Medium相当の画質設定で、細かい輪郭のギザギザ見える印象がありました。そこでアンチエイリアスを1段階上げて、アンチエイリアス設定をx4 にしてみましが、見た目はそこまで大きく変わりませんでした。
画質設定のポイント (VRChat)
- 画質プリセット:中
- シールドレベル:なし
- アバター(アバターのカリング):なし
VRChat 設定(検証条件)
VRChat ビルド:1865
| Steam(管理 > 一般) | |
| 起動オプション | -screen-fullscreen 0 -screen-width 1600 -screen-height 900 |
| グラフィックス(基本) | |
| 画面の解像度 | – (VRでの検証のため選択不可) |
| フルスクリーン | – (VRでの検証のため選択不可) |
| 品質のプリセット | 中 |
| アンチエイリアス | 2倍 |
| ミラーの解像度 | フル |
| 影 | 中 |
| 細かさの度合い(LOD) | 中 |
| 視野角 | – (VRでの検証のため選択不可) |
| FPS | – (VRでの検証のため選択不可) |
| FPSの上限 | – (VRでの検証のため選択不可) |
| グラフィックス(詳細) | |
| パーティクルの物理演算の品質 | 中 |
| パーティクルの制限 | オフ |
| ピクセルライトの数 | 中 |
| カメラのニアクリップ距離の上書き | オフ |
| シールドレベル | |
| シールドレベル | なし |
| 快適性とセーフティ(快適性) | |
| パーソナルスペース | オフ |
| アバター(アバターの最適化) | |
| 最適化されていないアバターのブロック | ブロックしない |
| 最大ダウンロードサイズ | 200MB |
| 最大非圧縮サイズ | 500MB |
| アバター(アバターのカリング) | |
| アバターを表示する距離 | オフ |
| 表示するアバターの数 | オフ |
Paradise Privateインスタンス
筆者の好きなワールド「Paradise」に1人で入りました。
ホームワールドから移動した時点でVRAM使用量は約7.9GB前後。その後、読み込みが進むと10.3GB程度まで上がりました。
FPSはおおむね40fps程度。特に大きな問題はなく、Pimax Crystal Super の画質の良さを感じられます。ただし、Pimax Crystal Superの画質を上げた状態で余裕があるかというと、かなり厳しいです。World Paradiseクラスのワールドだと、RTX5070でもVRAM使用量がかなり上がります。
FUJIYAMA Public インスタンス
次に、日本語話者向けワールドFUJIYAMA のパブリックインスタンスにも入りました。
31人程度のインスタンスに入った時点で、読み込み中はVRAM 7.9GB前後。
入室後、アバターの読み込みが進むと、VRAM使用量は11.5GB程度まで上がりました。
FPSはおおむね30fps程度。
このあたりはアバターカリングなどのVRChat 側の設定は必須だと感じました。
今回のアバターカリング設定を一切入れていない状態の検証では、人が多いところでミラーを出したり、重いアバターが多かったりすると、VRAM不足に起因するようなガクつきが出ます。急にガクガクしてまともに操作できなくなる場面もありました。人数が少ないインスタンスではそのような不安定さはありません。そのため、アバターカリング設定を有効にして遠くにいるアバターを非表示にすることは、大人数のパブリックワールドでは必須になります。
ポピー横丁 Publicインスタンス
ポピー横丁のPublicインスタンスに入りました。
30人程度のインスタンスで、目の前に人が多い状況でしたが、ここは意外と軽い印象でした。
FPSは60fps程度。VRAM使用量も、思ったほど大きくはありませんでした。
同じ30人前後でも、FUJIYAMA とは負荷の出方が違いました。おそらく、比較的軽めのアバターをりようしているユーザーが多いのでしょう。
ひまり旅館 Public インスタンス
次に、「ひまり旅館」のパブリックインスタンスに入りました。50人のフルインスタンスを複数個にわたって移動しました。
ここではFPSが40〜50fps程度。
少人数で雑談する分には大きな問題はありませんでした。
10人程度の環境で会話している分には、普通に遊べる印象です。
ただし、ここでも人が多い場所でミラーを出すのは厳しそうでした。
少人数であれば「中」画質設定のまま十分にいける。
一方で、混雑環境やミラー前では余裕がなくなり、アバターカリング設定などの工夫が必要になる。
このあたりがRTX5070での現実的なラインだと思います。
VRChatデフォルトホームワールド
VRChatのデフォルトホームワールドでも試しました。小さめのアバター、Poorランクのアバターで、鏡の前に立った状態です。
この状態では、FPS:72fps維持 VRAM使用量:約7GBという結果でした。
軽いワールド、軽めのアバター、少人数という条件なら、Pimax Crystal Super × RTX5070でもかなり快適です。
VRChatでの結論
VRChatでは、Pimax Crystal Super × RTX5070でも十分遊べます。
ただし、画質設定『高』では、トラブル発生頻度が高く画質設定の妥協は必要です。
特にWorld ParadiseやFUJIYAMA系のような人気ワールド、人数の多いインスタンス、ミラー前では、VRAM使用量が10GBを超え、場合によっては11.5GB程度まで上がります。
RTX5070の12GB VRAMでは、かなり余裕が少ないです。
そのため、状況によってはアバターカリング機能等を活用して負荷軽減を図る必要があります。
一方で、軽いワールドや少人数の雑談環境なら、72fps維持も可能でした。
この設定でもQuest 3やPico 4 Ultraと比べて、Pimax Crystal Superの画質メリットは明確に感じられます。
「最高設定で無理をする」のではなく、中設定+NIS Balancedで安定運用するのが現実的です。
ただし、今回は、アバターカリング等の設定をしていない状態での検証が中心でしたので、そこを工夫すれば画質設定を引き上げてもよいでしょう。
『 Kayak VR: Mirage 』 ではVRAM不足がより明確に出た

次に、画質を楽しみたいVRゲーム「Kayak VR: Mirage」でも試しましたが、画質設定「中」では少し解像度が足りない印象がありました。「せっかくPimax Crystal Superを使っているのに、ちょっともったいない」 そんな印象です。

そこで、Pimax Play側の画質設定を中から高に上げて、片目あたり解像度を3900×3924付近まで上げてみました。
起動直後に表示されるプールの場所では、案外普通に動きました。FPSは65〜70fps程度で推移。「案外いけるな」という印象です。ところが、コスタリカのビーチに移動すると一気に状況が変わりました。FPSは1〜10fps程度をフラフラ。非常に不安定で、まともに動ける状態ではありませんでした。VRAM使用量は11.2GB程度。表示上はまだ少し余裕があるように見えても、実際には明らかにVRAM不足に起因するようなガクガクが出ていました。画面上の表示も激しくガクつき、操作もまともに受け付けない。これはもう実用不可です。この結果から、Kayak VR系のような画質重視タイトルでは、Pimax Play側の高設定はかなり無謀だと感じました。
『 Half-Life: Alyx 』 × Pimax Crystal Super は最高のゲーム体験

次に、比較的古めで最適化も良いVRゲームとしてHalf-Life: Alyxを試しました。
Pimax Play側の画質設定は中でも、起動時に、GPUメモリが不足しているという警告が出ました。
「必要のないプログラムを閉じてメモリを増やしてください」という内容です。
ただ、実際に動かしてみると特に問題はありませんでした。Half-Life:Alyx 側の画質設定は項目が一つしかなく、その画質設定を最大に設定しても全く問題ありません。

FPSは72fpsで順調に推移。VRAM使用量は9.2GB程度。
その後、遊んでいるとVRAM使用量は10GB程度まで上がりました。
12GB VRAMに対して残り2GB程度しか余裕はありません。
それでも、動作自体はかなり安定していました。

そして何より、画質と没入感が素晴らしいです。Crystal Superの純粋な「黒」と圧倒的なコントラスト比のおかげで、Half-Life: Alyxの世界への没入感が非常に高いです。過去にQuest 2やQuest3でHalf-Life: Alyxを遊んだ時は、暗いシーンは全体的に白っぽく霧がかったように見え、ライトの光もどこか膜を挟んだような印象でした。これはかなり大きな違いです。没入感が高く非常に気持ちがよいゲーム体験でした。しかしCrystal Superでは、暗闇が「真の黒」になり、ライトが照らす先の光影や手の質感が非常にリアルに描写されます。検証のため短時間だけ遊ぶつもりが2時間ほど連続して遊んでしまいました。Pimax Crystal Superの高解像度・表示品質のメリットが、Half-Life: Alyxではかなり分かりやすく出ました。
VRAM 12GBではやはり余裕が少ない
今回いろいろ試して強く感じたのは、RTX5070の性能そのものよりも、VRAM 12GBの余裕の少なさです。
FPS自体は60〜70fps出ている場面もあります。
しかし、VRAMが詰まると急激にガクつきます。
平均FPSだけを見ると問題なさそうでも、実際には以下のようなことが起きます。
VRAM不足トラブル
- 急にFPSが2~10程度まで落ちる
- 画面がガクガクする
- 操作をまともに受け付けなくなる
- 大人数アバター読み込み後や重いワールドで急に不安定になる
- 表示上は11GB台でも体感では明らかに限界
Pimax Crystal Superのような高解像度HMDでは、VRAM容量がかなり重要です。
RTX5070でも遊べる。
ただし、VRAM 12GBでは余裕があるとは言いにくい。
VRAM 16GB級のGPUが欲しくなる場面はかなりあります。
特に、VRChatの重いワールドやKayak VR系の画質重視タイトルでは、VRAM 16GB以上があると安心感がかなり違いそうです。
それでもPimax Crystal Superの画質メリットは大きい
一方で、設定を下げたらPimax Crystal Superの意味がないのかというと、そうではありません。
VRChatでは中設定+NIS Balancedでも、Quest 3やPico 4 Ultraと比べて明確に画質メリットを感じました。
Half-Life: Alyxでは、見えなかったものが見えるようになり、リアリティのある明暗表現で、ゲーム体験そのものが劇的に変わった印象です。
Pimax Crystal Superは、単に解像度が高いだけではなく、黒や白の見え方、細かいディテールの分かりやすさにもメリットがあります。
そのため、RTX5070で最高設定を狙えなくても、HMDとしての価値は十分に感じられました。
最終結論:Pimax Crystal Superは、RTX5070でも遊べます。
RTX 5070ユーザーの方も、安心してPimax Crystal Super を購入して大丈夫です。
ただし、これは「最高設定で何でも快適」という意味ではありません。
VRChatでは、「画質設定 ”中”+NIS Balanced+アバターカリング設定活用)」が現実的です。軽いワールドや少人数雑談なら非常に快適です。
一方で、World ParadiseやFUJIYAMA パブリックのような重いワールドでは、VRAM使用量が10〜11.5GB程度まで上がり、ミラーや重いアバターが絡むと安定した動作も厳しく、カリング設定や画質設定の妥協が必要になります。
Kayak VR系のような画質重視ゲームでは、Pimax Play側の画質設定「高」はRTX5070の12GB VRAMではかなり無謀でした。
場面によってはFPSが1〜10まで落ち、まともに操作できません。適切な画質設定を突き詰めれば結果は違うのかもしれませんが、設定項目が非常に多いため、最適解を見つけるにはかなり時間がかかるでしょう。
一方で、Half-Life: Alyxでは非常に良い体験ができました。
見えなかったものが見えるようになり、Pimax Crystal Superの表示品質の高さを強く感じられました。
まとめると、RTX5070でPimax Crystal Superを使う場合は、以下が現実的です。
VRChat:中設定+NIS Balanced+アバターカリング設定ONが実用ライン
軽いワールド:かなり快適
重いワールド:VRAMに注意
画質重視VRゲーム:高設定は危険
Half-Life: Alyxのような最適化の良いタイトル:かなり良い
VRAM 12GBは遊べるが、余裕は少ない
Pimax Crystal SuperはRTX5070でも楽しめます。
ただし、ハイエンドHMDらしい画質を安定して引き出すには、VRAM 16GB以上のRTX5070Ti 以上のGPUが欲しくなります。
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